ロスチャイルド家 にじみ出てくる 人間味
「ロスチャイルド家」と言っても、日本ではあまり耳になじみがないかもしれません。ロスチャイルド家とは、17世紀に一族の初代が生まれた後、その息子達や一族の力を合わせて、現在もさまざまな事業で巨万の富を得ている、ヨーロッパの貴族です。金融業や資源採掘、果てはツタンカーメンの発掘やスエズ運河株の買収など、ロスチャイルド家の偉業は枚挙にいとまがありません。ごく身近な例を挙げれば、ワインでも有名です。ボルドー産赤ワインのうち、最高位の格付けを受けている銘柄が5種類ありますが、このうち、ラフィット、ムートンの2種類が、ロスチャイルド家のワインとなっています。
このように、あらゆる分野で「世界一」のロスチャイルド家ですが、ここに至るまでの道のりは非常に険しいものでした。彼ら一族はユダヤ人であるため、長らく迫害を受けてきたのです。初代マイヤーが誕生した頃、ユダヤ人はヨーロッパ全土において過酷な差別や迫害を受けており、毎日を必死で生き抜いていました。もちろんマイヤーもこの例に違わず、フランクフルトのゲットーで、一般市民から蔑まれながら日々を過ごしていました。
しかし、そんな絶望的な立場にあったマイヤーを筆頭とするロスチャイルド一族は、どうやって這い上がり、どうやってこれほどの財力を掴み取ったのでしょうか?そこでこのサイトでは、17世紀~20世紀過ぎまでのロスチャイルド家の歴史を、駆け足で辿ってみたいと思います。実に華々しくリッチな一族…。しかし、その裏側には、お金とは切っても切れない、興味深い人間味あふれるエピソードが満載です。
世界の大富豪
アメリカの経済雑誌である「フォーブス」が毎年発表している世界の大富豪をその資産順に順位をつけた「世界長者番付」。誰が世界一のお金持ちかこれを見たらひと目で分かります。
2018年3月に発表された長者番付を見てみると、Amazon.comの共同創設者であるジェフ・ベゾス最高経営責任者が初めての1位になっています。家のガレージから始まった商売がここまで世界経済を動かす商売になるとは誰が予想できたことでしょうか?今では日本でも欠かすことができない、Amazon.com。これからドローンを使った配達も計画しているので、さらに資産が増えることは間違いないでしょう。
残念ながら2位だったのは、マイクロソフトの創業者であるビルゲイツ氏だ。ビルゲイツ氏は過去18度も1位をとっていたほどの大富豪で、これからもまだまだ資産を増やすのは間違いないでしょう。