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植民地獲得競争
19世紀末~20世紀、イギリスはアフリカなどへ積極的に進出し、ロスチャイルド家をはじめとした資本家たちもまた、植民地での事業に出資するために海外へと乗り出して行きます。やがて、フランスやドイツも植民地を求めるようになり、国益が何よりも重視される風潮が広がっていきました。しかし、国家間をボーダーレスに動くことで利益を増やしてきたロスチャイルド家にとっては、「国のため」に利益を上げなければならない、という風潮はきわめて不都合だったのです。「利益も損失も共に分かち合う」経営をしてきたロスチャイルド家でしたが、愛国心が国境の壁を高くし始めたことにより、別れて事業をせざるを得ない状況へと追い込まれていきます。
金剛石
1867年、南アフリカでダイヤモンドラッシュが起こります。小中の企業は整理されて行き、「バルナト・ダイヤモンド」と「デ・ビアス」の2社が残りましたが、バルナト・ダイヤモンドはデ・ビアスに吸収合併されました。この時、ロスチャイルド家はデ・ビアスに融資をすることで、独自のダイヤモンドシンジゲートを作り上げたのです。