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第二次世界大戦後も残ったのは、ロンドンとパリの分家
第二次大戦後、ロスチャイルド家はパリとロンドンだけになっていました。ナポリはイタリアの独立運動によって消滅し、フランクフルトは時代の流れについていけず消滅、そしてウィーンは第二次世界大戦によって消滅…といった具合に、それぞれの消滅の背景にはヨーロッパの大変動があったことを考えると、2つだけでもロスチャイルド家が存続している、ということはきわめて幸運に恵まれていたと言うべきでしょう。初代マイヤー・アムシェルが目論んでいた“ロスチャイルド・ネットワーク”の存在が図らずも一族を守り、その構想が有意義なものであった、と言うことが証明されたのです。
株式会社へチェンジ
ロンドンにあるロスチャイルド父子銀行は、経営者が会社を所有している形であったため相続税が高く、その存続が危ぶまれるようになりました。そこで、ロスチャイルド家は戦時中から組織の近代化を図り、持ち株会社ロスチャイルド・コンティニュエーションを設立した後、父子銀行を子会社として法人化し、株式会社へと姿を変えました。